50日目 うつ病だけどカウンセラーのおっさんをレンタルしてみた

初めは憂鬱だった

この日はおっさんレンタルの当日。午後2時から駅でアポを取っているため、20分ほど前に駅に到着。

正直、おっさん(※おっさん呼ばわりは抵抗がありますが、公式HPにならいます)を待っている間は憂鬱でした。やっぱり、
「見知らぬおっさんにお金を払ってレンタルする」
ということに抵抗があったのだと思います。
人をレンタルするなんて、まるで自分がどうしようもなくぼっちで、どうしようもなく寂しい人みたいではないですか。(当たっていないとは言いませんが)

そして待ち合わせの時間。電話をかけると、すでに彼は駅を出ていました。

こうしておっさんと合流。
挨拶してみると、HPの写真よりもずっと柔和そうで、穏やかな物腰の人で、ホッとしました。いかにも中年にありそうな
「頭硬そうで傲慢なおっさん」などが来たら、お金を払って嫌な思いをするようなものです。

駅近くのジョナサンへ。見知らぬおっさんと向かい合って座るも、彼が穏やかそうな印象のため、意外と違和感がありません。
おっさんはすでに昼食をとってきたとのことで、ドリンクバーのみを注文。飲食代はわたしが持つので、ありがたい気遣いです。

カウンセラーのおっさん

レンタルしたおっさんは、カウンセラーを生業にしている人。
このサービスを始めたきっかけは、仕事を退職して時間が余っていたころ、友人に
「時間があるならおっさんレンタル使ったら?」とすすめられたからだとか。
「利用者が相談事ばかりしてくるからさ、それじゃあそういうことを仕事にしようって、カウンセラーの資格を取っていたんだよね」と、カルピスウォーターを飲みながら彼は言います。
レンタルされる理由は相談に乗るほか、「飲み同行」を依頼されることが多いとのこと。
なんでも飲み屋でお酒を飲みながら、相談事をする利用者がいるのだそうです。

また、彼をレンタルする人は圧倒的に女性が多く、7割が「20代女性」とのこと。

自分の悩みを相談する

わたしはカウンセラーのおっさんに、ありのままに自分の状況を話しました。
カウンセラーとあって、話を否定などせず、真摯に受け止めてもらえてホッとしました。
また、上司との口論がトラウマになっていることを話すと、
「忘れたいことは、時間が来たらスパッと忘れるから。もう、忘れたことを忘れるぐらい、あっさりとね」
と言ってもらえて、なんだか安心できました。
自分がやってみたい「アクティビティ同行サービス(仮)」について話してみると、
・知り合いのおっさんは「一緒に卓球してください」という依頼があったから、需要はあるんじゃない
・ウーマンレンタルってサービスなら、デートクラブじゃなくてもアクティビティに同行してもらえるかも
・自分もおっさんレンタルに登録してみては?

などのアドバイスがもらえました。

こうしてレンタルの1時間が終了。話が途切れたりすることなく、けっこう楽しい1時間でした。支払いは、レンタル1時間1,000円に加え、交通費1,000円とドリンクバー代を払いました。この内容で3,000円もしないのはけっこうお得です。

うつ病の人におっさんレンタルはおすすめ?

うつ病になると世間との関わりが薄くなってしまいますが、おっさんレンタルなら
「ふだん接点のない人と話せる」「悩みを真摯に聞いてもらえる」「仕事を辞めるかどうかとか、人事の人とは話しにくいことも話せる」
などの魅力があり、おすすめです。

心理的抵抗がある」のが一番の問題ですが、カウンセラーの資格があるおっさんなら、なんとか安心してレンタルできるのではないでしょうか。

おっさんは帰る際、
「休職して2ヶ月でしょう? そろそろ元気も出てくる頃だから、今のうちにいろいろな行動を起こしてみなよ」と言ってくれました。また、
「今のあなた、けっこう顔色良いよ」という言葉も嬉しかったです。

帰り道、残暑のギラギラした日差しに当てられたけど、やっぱりなんとか耐えられそう。徐々に回復を実感します。

今日の気温&気分&座禅

今日の気温は31.7℃。気分はおっさんレンタルのおかげで上々。座禅は15分。